カウンセリングルーム「なごみ」グループ

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カウンセリングの基本的技法 可能性と限界 聞き上手(傾聴)とは
聞き上手の実習(傾聴) 心理アセスメント

聞き上手の実習(傾聴)

 それでは不自由な設定で、役割を交代しながら聞き手と話し手を体験してみましょう。

 まず、最初は聞き手は石になります。
 石になったつもりで話し手に対して横向きに座り、うなずきも相づちも一切いれず、何の反応もしません。話し手は聞き手の横顔に向かってひたすら話し続けます。

(ねらい)何の反応も示さない聞き手に、話し手のむなしさを感じ取る体験です。
(感想)「こう言う体験は初めてですね。目の前に人がいるのに、話していてもまるで独り言を言ってるみたいだし、聞いてもらっていない感じがしました。話も続かないし、内容もあやふやになり、話しすことにとてもむなしさを感じました。」

 次は、お互い向き合って聞き手はうなずき(うなずきだけで声は出しません)表情は自由にして聞きます。話し手は聞き手のうなずきと、自由な表情に対して話を続けます。

(ねらい)向かい合ってはいるけど、うなずきだけで話していく話しづらさを体験してみます。
(感想)「相手の顔をみて話ができることに安堵感を得ましたが、うなずきだけで何も返答がないので、ほんとに聞いてくれているのかどうか、不安感を持ちました。」

 最後は、「はい」「いいえ」「うん、うん」など、相づちやうなずき、自由な表情で聞き、時には質問もします。話し手は聞き手の反応をみながら話をします。

(ねらい)相づちやうなずき、表情もありながら聞いてくれる体験から、話し手の気持ちがどのように変化してきたかを知る体験です。
(感想)「やはり、ある程度の言葉のキャッチボールは必要ですね。自分の話に対して、聞き手はちゃんと聞いてくれているということを感じましたし、安心感もあり、話やすかったです。」


 3つの話し手と聞き手を体験してみて、私たちは普段なにげなくしている会話も、相手があって、そして聞いてくれる人があってこそ、会話としてのコミュニケーションがとれているのですね。

 話し手(クライエント)に、聞いてもらえているという安心感をもってもらえることがカウンセラーとしての第一条件です。