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カウンセリング理論
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フロイト・ユングの人格論
カウンセリングに生かす人格論として、フロイト(オーストリアの神経病学者、精神分析の創始者)の精神分析論とユング(スイスの精神医学者、分析心理学の創始者)の深層心理学が代表といえます。
@フロイトの精神分析論
意識の世界に抑圧されているものが、意識の世界に入り込もうとして様々な行動を生むとし、心の奥底に潜む無意識の存在説を唱えました。
「心の安定を図るための、自我による無意識的な働きとしての防衛規制」
1)抑圧・・・・・苦痛や感情や欲求、記憶を意識から閉め出すこと
2)合理化・・・・責任を誰かに転嫁したり、欲しいものが得られないとき理由をつけて自分を納得させること
3)同一視・・・・小説の主人公などに自分を同化させて満足させること
4)投射(投影)・自分が敵意をもっているのに自分が憎まれていると思い込むこと
5)反動形成・・・自分が望んでいるのとは反対の行動をとろうとすること
6)逃避・・・・・苦しい場面に遭遇したときに、気持ちや身体が逃げ出してしまうこと
7)退行・・・・・弟妹が生まれたとき、愛情を得ようとして幼児期の行動をとること
8)置き換え・・・(代償/昇華)別の対象で、自分の欲求を満足させること
@ユングの対話を基本にした心理学
ユングの心理療法は、合理性だけでは割り切れない人間の心をそのまま捉えようとし、人間の内面と対話していく心理学です。
ユングは、心のエネルギーが外界に向いている人を外向的な人、自分自身の内面に向いている人を内向的な人とタイプ分けをしました。
さらにユングは心の動きを4つ(思考、感情、感覚、直感)に分けて、その心の動きと内向と外向の組み合わせによって合計8つの心理学的タイプができるとしています。
自分がどのタイプに属するか、自分のよく働く機能と、うまく働かない機能、さらに中間的な機能を知ることにより、より自分らしい自分になれるとしました。
これらを特定することによって、よく働く機能を更にのばしたり、あまり動いていない機能を開発したりすることによって、本当の自分らしい自分を創っていくことをユングは「個性化の過程」「自己実現の過程」の一つと呼んで大切にしました。
カウンセリングをするにあたって、自分自身を知ることでも、自分とは違うタイプの人のことを理解するためにも必要です。